酸と塩の電離度とpH
電離とは??
「電離」とは、陽イオンと陰イオンでできているものが、水に溶けて、陽イオンと陰イオンに分かれることをいいます。
酸と塩基の電離度α
電離度αは、溶けているものがどれだけ電離したかです。
酸は、H⁺を生じるもの。
塩基は、H⁺を受け取るものでした。
例えば塩酸を考えてみましょう。
HCl→H⁺+Cl⁻
この反応はほとんど右の方向にすすみます。
10個の塩酸が水にとけると、10個のH⁺を生じる。
電離度は10/10=1です。
かたやCH₃COOHは10個とかしても、電離するのは1個くらいです。
電離度は1/10=0.1
電離度は濃度や温度によって変わるので
濃度が変わっても電離度が1に近い酸や塩基は、強酸、強塩基
濃度が変わっても電離度が1に近い酸や塩基は、強酸、強塩基といいます。
濃度が大きいときに、電離度が1よりかなり小さな酸や塩基は、弱酸・弱塩基
濃度が大きいときに、電離度が1よりかなり小さな酸や塩基は、弱酸・弱塩基といいます。
覚えておくべき強酸は3つ 塩酸HCl 硝酸HNO₃ 硫酸H₂SO₄
覚えておくべき強酸は3つ 塩酸HCl 硝酸HNO₃ 硫酸H₂SO₄
他は弱酸と覚えましょう。
覚えておくべき強塩基 アルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物
覚えておくべき強塩基は、アルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物です。
アルカリ金属の水酸化物は、NaOH KOH などです。
アルカリ土類金属の水酸化物は、CaOH₂ BaOH₂などです。
それ以外の塩基は弱塩基と覚えましょう。
アルカリ金属はNaとKなどの、水素原子を除く1族元素
アルカリ金属はNaとKなどの、水素原子を除く1族元素です。
なぜ水素元素を除くのかは、水素元素は原子核と最外殻電子の軌道が近いため、原子核にひきつけられる力が強く、性質が異なるからです。
アルカリ土類金属は、Be,Mg以外の2族元素
アルカリ土類金属は、Be,Mg以外の2族元素です。
Be,Mgを含まないのは、この2つだけ性質が少し異なるからです。
価数 電離して生じることができるH⁺やOH⁻の数
電離して生じることができるH⁺やOH⁻の数を「価数」と言います。